三四十会(みよそかい)へ行ってみた〜その②〜 a kimono exhibition “Miyoso-Kai”

■摺型友禅 多ち花

多ち花さんは昨年末にクレドポ—さんから発売された化粧品シリーズのパッケージデザインで実は知った私。前にブログでも書きました。⇒クレドポーボーテ ホリデーコレクション

摺型友禅多ち花、とうたっていらっしゃるように、多ち花さんは、戦後、千總さんから独立された方が創業され、摺り型友禅を得意とされている様です。

摺型友禅とは、基本的に型染めなのですが、染料を染め付けるのに刷毛を使って色ごとに型紙が異なる友禅のことです。多ち花さんのHPによると、

ひとつの色につき多段階の濃淡を表現するために、型紙を彫り分けています。 同じ色を擦り重ねることで奥行きができ、より深みのある表現を可能にします。 例えば、朱色ひとつを表現するのにも、4枚の型紙に彫り分けたりしています。 一度しか摺らないところは淡く、二度三度と摺り重ねるに従って濃くなります。 それを色が異なる毎となると、型紙の数も増えていきます。赤・紫・緑・黄それぞれが4枚の型紙に分かれていれば、それだけで16枚の型紙が必要になってきます。 型紙が増えるとコストや手間も増えますが、敢えてそれを遂行することで多ち花らしい と感じる摺型友禅のものづくりができるのです。 

とのこと。色鮮やかな小紋がたくさんありましたよ。

さて、お次は・・・!

■紫紘(しこう)

来ました~!紫紘さんです〜〜!


ご存知の方も多いかもしれませんが、紫紘さんは、西陣織の織元です。山口伊太郎という織匠が創業、主に重厚な礼装用の帯を得意とされていて、図案の美しさ、技術の高さで知られています。山口伊太郎が70歳を機に制作した西陣織の源氏物語絵巻は、2巻2セット制作され、そのうち1セットはフランス パリにある私の大好きなギメ東洋美術館に収蔵されているそうです。

考えると、紫紘さんの帯、これだけの量を前にじっくりと拝見したことがなかったので、良い機会でした。


呉服店や、百貨店でも通常はこんなにないですからね!

重厚な袋帯ばかりかと思いきや、意外にもレンジは幅広くカジュアルな装いにも使える気軽な名古屋帯もありました。


爽やかな色合いですね。この日はお会い出来なかったのですが、紫紘さんも世代交代と言いますか、現在、山口伊太郎さんのお孫さんにあたる野中彩花さんがデザインをおこされたり精力的に帯作りに励まれているそうで、このシリーズは、そのひとつ「ウィリアム・モーリス」シリーズ。


色合いが、春先にぴったり。

もちろんお得意の重厚な袋帯もあります。たくさんある中から。


これ、織りですべて地の葉や茎のグラデーションが表現されています。このクラスはもうびっくりびっくり〜な感じですが、そこはプライスレス。笑


葉っぱが見えますね。すごいな〜。手織りで制作するの、大変そう。

この三四十会のポスターの桜も、紫紘さんの帯から取られたようです。


森田空美先生も新年会等のパーティでよく山口伊太郎さん制作の帯をされていて素敵だな〜と思っていました。

今回を機に色々調べていたら、これまで私が色んな呉服屋さんで拝見していた帯のなかで、素敵だな〜、と思っていたものがこちらのものだったということが分かり、「なるほど、制作しているメーカーさんのお名前が必ずしも小売店さんでフィーチャーされているとは限らないんだな」、と再確認。

三四十会でゆっくり拝見出来るのは良い機会ですね〜♪

最後はこちら。

■千切屋治兵衛

礼装の千切屋治兵衛さんです。


どどーん!と展示スペースのど真ん中に鎮座!という感じに華やかオーラ全開の千切屋治兵衛さん!しかも、この量!

よくよく見せて頂いて、興奮しちゃいました。仕事が綺麗!!というお品ばかり!しかも、品が良くて、図柄も素敵。改めて良いな!と思ってしまいましたよ。この日は、常務の西村紀美さんがいらっしゃって、たくさんお話しさせていたくことが出来ました。

素敵な紀美さん♪


千切屋さんの創業は1555年(笑)。どんだけ〜!!

京都の老舗の呉服商というのは紐解くと興味深いですね。ご存知の方も多いと思いますが、この千切屋治兵衛さんをはじめとする千切屋一門は長く呉服の世界を牽引して来た会社さんですね。千總さんもこの仲間。

以前、千總さんの美術館にお邪魔した時のブログでそこあたりのことも書いているので、詳しく知りたい方は見てみて下さい。⇒立春の京都旅その①~千總460年の歴史–京都老舗の文化史–at 京都文化博物館〜

この千切屋治兵衛さんのおきものは、長い歴史の中で皇室のおきものもたくさん手掛けていらっしゃる、といえばどんな雰囲気かお分かりいただけるかしら。美しいものがずらーっと並んでいて、本当に眼福でした!しかも、別注対応もして下さるので、黒留、色留、訪問着、振袖などなどをデザインからおこしてご相談も可能だそうです!

こういった様々なメーカーさんが集まる催事の良さは、直接制作している立場のお話が直接伺えること、それから、ちょっとお隣の紫紘さんから帯を拝借してコーディネートしてみましょう、という様にいろんな組み合せもその場で試しながらお買い物が出来ることですね。

最後に洛風林の麗子社長と


今回、改めてじっくりと拝見させて頂いた三四十会。京都のそれぞれ個性のある作り手や問屋さんのきものや帯を色んなお話を伺いながらチェック出来る、すごく楽しい催事だな、と思いました。しかも新宿伊勢丹さんの呉服売り場で行われているというのも、気軽さがあるじゃないですか。百貨店の催事はふらりと立ち寄れる気軽さ、そこにつきます。

最後にね、私が伺って感動したのが、この会のコンセプト!この三四十会はそもそもその名の通り、「三十代、四十代の女性が買えるオシャレな品を提案する会」というのがコンセプトだったのだそうですよ!それってすっごく素敵なコンセプトじゃないですか??

でも、それ言われないとあんまり良く分かんない感じなんですよね、催事自体が。もっと、このコンセプトにあった品揃えや店頭作り、されると良いと思ったな〜。今の30代、40代、そして50代以上の女性たちは、この会がはじまった50年前の女性たちより、ずっと目線が若々しいと思うんです。きものを捉える感覚も、時代とともに変化しているし、売り場もそうじゃなくっちゃって思います。(まあ、言うのは簡単なんですけどね)

すごく素敵なものがたくさんあるんですもの。情報発信の仕方、店頭作り、お客様対応する方々含めて、この素敵なコンセプトを大事にされるともっといいなーって思いました。なんてったって、ファッションの伊勢丹で開催しているきものの催事ですもの!

私自身はお邪魔してすごく楽しい催事だと思ったので、皆さんにも知ってほしくて、今回ブログでご紹介しました。この催事は、年に2回春と秋に開催されるそうなので、是非是非足を運んでみて下さいね。このブログのイベントコーナーでも前もって告知する様にしたいと思います☆


あこや

1 Comment

  1. 堀江麗子

    2020年3月29日 at 12:46 午前

    あこやさん、素晴らしい記事をありがとうございました!麗子

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