青山八木☆秋講座☆「きもの、初めの一歩」第2回 ~その②~an Aoyamayagi lecture

青山八木さんのきもの講座メモの続きです。

■コート・羽織について

きものの上に着るものとして、コートや羽織があります。コートというのは、いわゆるカシミヤ等で作る防寒用のコートから道行なども含みます。道行は、下に着るきものを選ばず、どんな生地でも作る事が可能です。道行には、様々な衿の形があって、道行衿やきもの衿など、少しずつタイプが異なります。

初めてきものの上に着るものを作るとしたら、断然道行衿タイプ。この形であれば、礼装用にも普段用にも使える万能タイプです。

道行衿

道行を最初に誂えるのをおススメする理由は、こちら。
①着た時の収まりがよい。
②着脱が楽。
③袖だたみがしやすい。

特に②の着脱が楽、というのは大切ですよね。

では、誂える時に気をつけるべき事は?
①なるべく柔らかい生地をえらぶこと(紬地等でも作れるがあまり向かない)
②地色や文様は季節やTPOに合わせる

道行に相応しい生地

道行にはいわゆる小紋生地や無地を選ぶとよく、無地の場合、地紋があるものを選ぶと表情があっていい塩梅。

訪問着に合わせる道行は、少し考える必要があります。
例えば金彩を使った生地を選ぶ。こんな入子菱はいかがでしょうか。こちらは付け下げの反物です。

こちらは相良刺繍が美しい付下げ。

こんなコート素敵過ぎますね〜。これは羽織にもいいですね、と八木さんがおっしゃっていました。

道行と一言で言っても、着るきものや目的によって、何枚かあると安心ですね。

講義中に、受講者の方からこんな質問が。
「私は汗っかきなのですが、暑くなりすぎるのが嫌なので、単衣の道行を季節を問わず着てもいいのでしょうか?」

そう!道行にも当然、袷と単衣があります。季節に分けて着るわけですが、真冬だろうが、ご自身に合わせて着る道行として単衣のものを着る事は、生地が透けていなければ全く問題ないのだそうです。

この様な霞ぼかしも道行にいいですね。

道行を誂える時に考える事として、裏地があります。

この様に背中に当たる部分に裏地がつきます。こちらは、ぼかしの市松模様が。小紋柄などを選んで裏地として使います。

裏地

この様な段ぼかしや格子柄など、裏地も様々。表地に合わせて選ぶのが楽しいですね。額裏といって、縫い合わせ面が出ない一つの絵を背中にしょう様なタイプの裏地もあります。

つづく。

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