美しいキモノアカデミー江戸小紋 小宮康正氏〜その①〜 Edokomon Yasumasa Komiya

三代続けて人間国宝へ

先日、きもの雑誌「美しいキモノ」が主宰する美しいキモノ・アカデミー 夏の講座へ参加してきました。

「江戸小紋と伝統」

この日の講師は、江戸小紋の小宮康正さん。小宮さんはおじいさまの小宮康助さんの代から江戸小紋を作り続ける職人。小宮さんの作品は伝統工芸展でも拝見していたので、これは行かねば!と思い伺いました。

講座当日の朝、ビッグニュースが☆小宮康正さんが、江戸小紋の重要無形文化財保持者に認定されたとのニュースが飛び込んできたのです。これで、小宮家はおじいさま、おとうさま、と三代続けて人間国宝という快挙です!

そんな記念すべき日に小宮さんにお会い出来るなんて、この日の私はなんてラッキーだっのでしょう☆

こちらが小宮康正さん。おめでとうございます!

では、簡単ですが、講義メモ。

 

江戸小紋とは

江戸小紋という言葉自体は、実は歴史が浅い言葉なのです。昭和30年に小宮康正さんの祖父に当たる小宮康助さんを重要無形文化財に認定する際、その他の小紋染めと区別するために「江戸小紋」という名称がつけられました。

これ以前は、「小紋」という総称で呼ばれていましたが、江戸小紋の定義としては、遠目で見ると無地に見えるほどの細かい同じ柄がきもの全体に繰り返し柄付けされ単色で染められた型染めのきものを指します。

これは、小宮康正さんのお父さまである小宮康孝さん(昨年91歳で亡くなられました)の作品。

私の最も憧れる柄(笑)極毛万筋。細ーい細ーい縞柄です。細か過ぎて写真で撮るとモワレが。

拡大すると。

この細い線を美しく型染めで染め出すのは、どれだけ難しいか!!!私も以前、型染めを体験させてもらった事がありますが、ものすごい大きい柄でもものすごく難しい!これぞ職人技です。これだけ細かい柄なので、遠目からでは無地に見えるわけですね。

小宮さん曰く、今の時代は、ちょっとした滲みやムラも許されない時代で、江戸小紋は職人の手技の限界を超えている、とおっしゃいます。非常に厳しい世界でものづくりをされている事が伺えました。

しかしながら、今回の講義では、職人による味の違い、江戸小紋の善し悪しの見分け方など、これまでぼんやりしていた事がクリアになり、とても勉強になりました。

 

つづく。

 

あこや

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