奄美大島への旅〜本場大島紬探訪〜 その⑦ A trip to Amami Oshima

大島紬 制作工程①《図案》

原図やイメージを元に方眼紙に柄の設計を行うのが図案です。昔は一点一点ペンで設計図を書いていましたが、現在は大島紬の図案用のパソコンソフトを使って設計をするのが主流となっています。

南社長がパソコンで図案を書くところを見せてくださいました。いくつものメーカーが共同でシフトの開発を行い作ったのだそうです。

このソフトのおかげで、精緻な図案が引けるようになったとおっしゃっていましたが、このソフトを扱える人というのもあまりいないんだとか。

この柄を織るためには、どれだけの糸が必要なのかといった計算をし、この段階で行い、糸の用意をします。

これが図案。全ての工程を決める指示書のようなものですね。

細かい方眼紙に草花などの絵柄が見えます。

大島紬は、絣糸で柄を織り出していくので、この図案通りに絣糸を染めていく必要があります。

 

大島紬 制作工程②《のりはり

図案が出来たら、次に「のりはり」という作業に入ります。「のりはり」というのは、糸繰り、整経し揃えた絹糸がバラバラにならないよう「イギス」という海藻を鍋で煮て溶いた糊をつけ棹に張り、天日で充分に乾燥させ固める作業です。

これがイギス。

鍋で煮るとどろどろになって糊状になります。

この糊を絹糸に付けていくのですが、その作業を見学させていただきました。

川沿いの風通しが良い場所で、絹糸を長く長く張ります。

おじさーん!笑 遠い。

こうして何本も張った糸に端から糊を付けていくのですが、付け方が独特で、指を糸と糸の間に入れながらしごいていくように付けていきます。

なかなかこれが難しい。

そしてこちらが、のりはりした後、乾燥させた糸です。

強そうな糸になりました。

 

つづく。

 

あこや

 

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