立春の京都旅その①~千總460年の歴史–京都老舗の文化史–at 京都文化博物館〜

1年で最も寒い?!時期の京都に来ました。夏ぶりの京都なので寒いけど気分は上がります!

今回は、京都の老舗呉服店である千總さんが2015年で創業460周年を迎えたということで、千總の歴史に焦点をあてた460年の軌跡を京都文化博物館で展示なさると聞き伺いました。

總屋さんの企画で、千總の学芸員の方の解説付きとあって、至れり尽くせりです。

こちらが学芸員の加藤さん。頭の中には2万点もの千總社のあらゆる所蔵品がインプットされているのだそう。解説もわかりやすくて素晴らしかったです!会社に学芸員を擁しているあたりがさすがです。。。

ご存知の方も多いと思いますが、千總は、あくまでもメーカー(問屋)なので小売りはしません。

購入する際は百貨店などをとおして購入することになります。千總のなかでカジュアルラインとして10年前スタートした總屋は、京都に店舗を持ち小売りを行っており、私がこの日着ている桃色の色無地も總屋のものです。今回の展示ツアーはその總屋さんの企画です!

会場は、總屋のお店(千總本社)からほど近い三条高倉にある京都文化博物館。ここは明治の名建築・旧日本銀行京都支店だった建物ということもあり重厚感がある素敵な建物でした。
展示会場入り口には、千總に代々伝わる黒暖簾が展示されていました。

この暖簾に描かれているのが、私たちにも馴染みのある千總のロゴマークですよね。考えたらこのマーク、なんだか不思議な形をしていると思いませんか。

今回の展示は、このロゴマークにもなっている千切台(ちきりだい)に菊藤橘、の解説からスタートし、千總の創業一族である千切屋ファミリーを紐解いていくという構成になっています。
千切台に菊藤橘、とは一体どういうものなのでしょうか。

今回の展覧会のリーフレットにもなっているこの絵。これが千切台と呼ばれる不思議な形をした千切花をのせる台です。台の上には千切花(造花)が飾られています。3つの四角形の台がつながっているのも不思議ですが、その台の足の形がまた妙ですね。この形の由来は、全くわかっていないそうです。

この千切台のルーツは、710年の平城京遷都の頃にさかのぼります。創業家の先祖は奈良・春日大社の宮大工として、1136年春日大社の「若宮神社」の御例祭「若宮おん祭」がはじまると、祝儀飾である千切花の台「千切台」を毎年製作し奉納されていたそうです。そこから、現在のロゴマークである千切紋=千切台に菊、藤、橘をあしらった紋を商標としているそうです。

つづく。

 

あこや

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