築城則子 作品展 at 青山八木 Noriko Tuiki’s echibition in Aoyamayagi

11月8日(火)からスタートしている小倉織の染織家 築城則子さんの作品展を拝見すべく、青山八木さんにお邪魔しました。

築城則子さんの復元された小倉織の素晴らしさについては、以前このブログでも触れたことがあります。

染織文化講座Ⅲ 染織家 築城則子先生「小倉織と色彩美」〜その①〜 Noriko Tuiki’s Kokuraori lecture

お店に入ると、わっと!なるほどの力強い築城さんの作品が並んでいました。

※八木さんに許可を頂き掲載しています

織の技術による細い糸が織りなす美しさはパワフルで、存在感はまさに美術品です。

久しぶりにお会いできた築城則子さんと。

築城さんは、十字絣がさりげなくレイアウトされた素敵な久米島紬にご自身の帯。なるほど、こうやってコーディネートするのか!といいお手本です。(絣の着物に苦手意識がある私。これくらいならモダンで素敵だな♪)

築城さんの帯には、約2300本という経糸が使われています。きものの着尺の経糸が800本-1000本程度と考えると、着尺よりも幅が狭い帯としては、破格の経糸の数!折り目を見れば一目瞭然。そんな大量の経糸が全く見えないほど緯糸が打ち込まれ、この築城作品が作られています。


※八木さんに許可を頂き掲載しています

まるで人の手で織ったと思えない(笑)ものすごい精巧さで、CGで描いたもののようです。美しさがお分かり頂けるかと思います。

築城さんの作品の特徴としては、この鮮やかな色も大事な要素!
この小倉織の帯は、綿ですから、植物染料が非常に染まりにくいという特性があります。そのため、大量の染料を投入して色出しを濃くし染めているのだそう。大量の高級鰹節でお出汁を取る高級料亭のように、大変贅沢なやり方ですよね。

ちなみに、綿はスーピマ綿というアメリカ産の綿で、繊維長35mm以上の超長繊維綿です。繊維が細く長く、しかも長さが均一で、強く、耐久性に優れていると言われています。しっとりと柔らかい肌ざわりはカシミヤに匹敵すると評されることも。製品化された時の光沢も特徴だそうです。綿と一言でいっても色々あるのですね。

また、今回は素敵な趣向が。

築城さんが作品をつくる前の設計図というのでしょうか。デザイン画のリトグラフも販売されているんです。

これがまたとっても素敵で、パリで制作しているものだそう!

八木さんの店内にある、富田潤さんののれんとも相性ピッタリ!インテリアにすごく素敵だと思いました。

国際的な活動も活発なアーティストとしての築城さんらしい作品ですね!
この貴重な個展、ぜひ足をお運びください。今週12日(土)までです☆

 

あこや

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