染織文化講座「産地研修 丹後」丹後ちりめん織元 たゆう~その⑦~
次はちりめんの織元「たゆう」さんの見学です。
ここでは生糸から反物を織るまでの工程を見せていただきました。丹後ちりめんの特徴でもあるジャガード織の現場です。とは言え、このたゆうさんは、丹後で無地の縮緬の反物をつくっている唯一の織元さんなのです。なんだか寂しいですね。
紋意匠縮緬が主流になってきている今、「八丁撚糸」自体、無地を織る為のものなので、八丁撚糸自体が少なくなっており、当然それに伴う技術や設備も…。丹後伝統の八丁撚糸ですから、最後になっても頑張って無地を織っていきたいとおっしゃっていました。
さていよいよ工場見学!工場を入ると、この大きな釜?が!
これは、合糸を煮ているんだそうです!緯糸の準備です。煮て→冷やして→巻く作業中!
煮るのは、糸を熱湯でやわらげ撚糸を容易にするため、又撚糸後の撚止め効果をよくするためだそうです。
冷やしていますー。丹後では、独自の水道設備が町中に引かれているそうです。山から引いてきたきれいな水を各機屋さん達が使えるよう昔から整えられていたそうです。
巻きますー。ボビンの様な筒に糸を巻いていきます。
次に、いよいよ糸に撚りを掛けていきます。
水を落としながら、よこ糸に1mあたり3,000~4,000回の強い“より”をかけてシボのもとを作ります。写真では見にくいですが少しずつ水が上から落ちてきて糸を濡らしながら撚りがかかっていきます。この水撚りという技法は、和服ならではの技術ではないかと、おっしゃっていました。機械は24時間まわしっぱなしで、4日間ほどで平均的な撚糸が出来上がるそうです。
さて次は、経糸(たていと)の準備です。
整経といって、たて糸を織機に仕掛けるために整える作業です。経糸には、26ナカと呼ばれる2600回程度の撚りをかけた撚糸5本で1本の糸となるそうです。
上記の写真は、糸をわくに捲き取る作業のスタート部分。
撚糸をこうした砂の上に置いて糸を引っ張り上げているのですが、こうした砂の上に置くのは、作業する上で安定するからなのだと思います。
わくに捲きとった糸を、一定の張力と長さで整え、織物の全幅に必要な数にし、ワープビームに30反~50反分のたて糸を捲きとります。
職人の方がつきっきりで作業をされていました。
こちらがこの日我々にご説明をして下さっていたたゆうの社長さんです。
さて次はいよいよ製織です!
大きなジャガード織の機械が所狭しと並んでいました!
ものすごい大きな音が響いていて、隣の人の声も聞こえません!!
ジャガード織の場合、紋様が織り出されるため、機械には紋紙と呼ばれるデザインの設計図の様なものがついています。下記の写真左側の穴があいた板の様なものがそれです。
紋紙の穴があいているところは経糸が上がるためその繰り返しによって模様が織りなされていきます。なかなか、言葉で説明されると難しいのですが、、、。紋紙は、いわば、織の情報。これを機械が読み取り、自動的に紋様を織り出していきます。近年では、USBにデータを入れ、機械に読み取らせるという方法も増えてきたそうです。
工場をでると、天皇皇后両陛下のお写真が。以前、たゆうさんを見学なされたときのものだそうです。美智子様のきものへの愛情は有名ですが、こうして生産の現場をご覧になっているからこそ、なのだと思います。
たゆうさんには、ショップも併設されていて、反物や縮緬を使った小物などがかなり充実していました。
私も、半衿を購入しましたよ☆とっても安かったです。
さて、今回も、研修に参加されたお仲間のきもの姿をご紹介!
こちらは、金沢から参加されたゆきこさん。見て下さい!さすが加賀百万石!?華やかですね~。
きものはレモンイエローが美しい加賀友禅、艶やかなブルーの羽織と帯は京友禅だそうです。普段からこうした友禅ものが多いそうですよ!
あこや
yukirikohu
2015年5月5日 at 7:02 PM「」
あこやさま
こんばんは、金沢のyukirikohuです。
ご紹介いただいてありがとうございます。
私はモタモタしていて、まだ丹後の旅の記事がアップできず、お恥ずかしい限りです。
のんびりですが、あこやさんとのお写真をご紹介させていただきたいので宜しくお願いします。
これからもあこやさんのブログを楽しみにしています~。
またイベントでお会いできますように。
あこや
2015年5月5日 at 10:53 PM「」
ゆきこさーん
ご無沙汰しています〜(^-^)
お写真掲載させていただきました。
またいつかご一緒出来ましたら嬉しいです❤️