和裁について知る Wasai 1.2.3!

今日は、先日学んだ和裁周辺のお話について書きます。

あこやきもの教室では、衿芯と半衿付けのクラスで少し和裁を体験しますが、お着物を着られる方でしたら最小限の和裁道具があると便利です。また、和裁を理解すると、仕立ての重要性を実感できます。

実際にお仕立てはプロの方にお任せするのが一番ですが、少し知識があると、しっかり納得いく相談が出来ると思います。

お勉強メモです。

【和裁道具】
和裁道具には、針、糸、物差し、はさみ、へら、アイロンなどが必要になります。半衿つけ程度であれば、はさみまでものがあれば十分です。ただし、和裁専用のものを用意する必要があります。

針:手縫い針(四の三等)
待ち針(プロは待ち針を使わないそうですが、これも和裁専用のものがあります)

和裁の針は、こうやって何本かまとめて紙で包まれて売られています。
この数字は、針の太さと長さを表します。四が針の太さを表し数字が小さくなるほど太くなります。三は長さを表し、数字が大きいほど長くなります。

絹針としては、四の三あたりが適正でしょう。
糸:手縫い糸(絹糸、木綿糸、カタン糸、合繊糸)
しつけ糸(ぞべ糸、綿しつけ糸)←細くて切れやすいものが適しています。
とじ糸(双子糸)
くけ糸(ミシン糸)←くける時には、絹糸より細いミシン糸を用います。

糸と一言で言っても様々な糸があります。基本的には、縫う布の素材にあわせて選びます。ただし、最近は木綿の浴衣には、縫いやすさから絹糸が用いられている、ということもあります。

物差し:和裁で使用する尺相当目盛りがついたメートル法の物差しを用います。一尺差し、二尺差し等。
和裁の単位=丈・尺・寸・分・厘で、1尺=37.8㎝

【女性長着の寸法】

自分の寸法を知るということは、美しい着付けには不可欠です。どこかのタイミングで、正確な今の自分の寸法を調べると良いでしょう。

〜標準寸法〜
身丈(身長)
袖丈   身丈の1/3を基準とし、1尺3寸(49㎝)が多い。
袖口   6寸(23㎝)
袖付   5寸5分(21㎝)ー6寸(23㎝) 年齢、体型、帯の位置で調整するが大人の一般女性は6寸がほとんど。
身八つ口 3寸5分(13㎝)−4寸(15㎝)
裄    袖幅+肩幅 最近は、長いのが流行っているがあまり長いのは本来△
後幅   7寸7分(29㎝)
前幅   6寸(23㎝)
抱き幅  後幅ー2寸(7.5㎝)
衿下   身長の1/2
衿肩あき 2寸4分(9㎝)
繰越   5分(2㎝)ー1寸(4㎝)
衽下がり 6寸(23㎝)
衽幅   4寸(15㎝)
合褄幅  3寸7分(14㎝)

最近、きものを着た時に両脇の帯上あたりにきものがあまってしわが寄るのが気になる、という声をよく聞きます。実は私もその昔、これが気になったことがありました。全体として補整の重要性という話があるのですが、実は、寸法の問題も重なってきます。

特に身長が高く細身の方にはこの現象が起こりやすいです。

しわが生まれる理由は、袖付けと抱き幅が広さ。広くなればなるほどシワが出ます。結果、呉服屋さんでのざっくり計測のみで仕立てに出される場合、身長の高さの割に細い方は、抱き幅が自身の実寸よりも広く、その分着付けをした時にあまってシワとなります。

加えて、最近は洋服感覚で裄の長さを目一杯だして仕立てる方が多いようですが、袖の重みで、シワが更に出ると言うこともあります。裄の長さは、きものの場合、ほどほどに、が大切です。私は、手をまっすぐ下ろした時に、手首が見えるくらいにしています。

着付けの技術ではカバーできない不具合、なんでかな?と思ったときは、自分の寸法に着目してみて下さい。また、年齢を重ねていくと、体型も変化していきますので、時折、自分の寸法の見直しの機会を持つことも大切です。

美しい着付けのためには、気をつけることがたくさんありますが、それさえチェックしていれば、美しい着姿が手に入りますよ!

 

あこや

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