ボンジュールきもの

祖母が亡くなって、大量に残されたきものをどうしようか考えていたものの、ずっと何も出来ずにいました。祖母は小柄なため、サイズ的にも大規模な仕立て直しが必要ですし、保存も良いとは言えず、かなり傷んでいるものも少なくなかったのです。

このまま手元にあっても、、、という母の意見もあり、はじめて大手の買取業者さんに査定をお願いしました。ざっと５〜６０のきものや帯、羽織があったでしょうか。

作家ものや呉服ブランドも買取する際にはほぼ意味がないと言われ、先日も２０００万円の人間国宝の着尺が６０万円で引き取られた、などおどろきのエピソードを聞いたあげく、祖母のきものには「１万円」の値がつきました。

たったの１万円です。

これなら、お友達を集めて好きなものを持って行ってもらった方が良かったかしら、と思うくらいでした。きものはセカンダリーマーケットではほぼ価値がない、ただのテキスタイルと化すことに衝撃を覚えました。

きものは二束三文だ、と聞いていはいたものの、現実を見た、という感じがしました。

いくつか、私のきもののお稽古用に自宅に持ち帰ったものでさっそく着付けを。

白地に紫の小花柄の小紋に、同系色の名古屋帯を合わせて。
こんなに美しいのに。。。

あこや