美術家 篠田桃紅さんのきもの

先日、Eテレで放送された、美術家 篠田桃紅さんのドキュメンタリーは、素晴らしかった。

彼女の作品は、父が所蔵していたこともあり、昔から触れてはいたものの、初めてその制作する姿を番組で見たのです。
御歳なんと102歳。

102歳などと、誰が思うのか、というほど、語りは力強く、アーティストとして今もなお潔くカッコよく、そして何より美しい人。すっかり心奪われしまいました。

学校を出たら女は結婚が当たり前の時代に、幼い頃から叩き込まれた書の道を志した桃紅さん。

その後、40歳を過ぎて、ニューヨークへ。書の枠を超え、美術家として墨と向き合うアーティスト人生がはじまります。

今回、この番組を見て衝撃的だったのは、桃紅さんのきもの。シビれたぁぁ…!

作品を制作する際も全てきもの。

一目で上質とわかる織のきもの。
その佇まいが美しくて、着姿に人生が映し出されているようです。

無地、斬新なパターンのあるきもの、大胆な構図のもの、桃紅さんの趣味が伺えます。

美しいグリーンのグラデーションの羽織。桃紅さんの美意識が、きものからも見て取れます。

ご自分でデザインされるのかな。

まるで、身体の一部のように、
きものが桃紅さん自身と一体化しています。

美しい…ただひたすら美しいと感じた桃紅さんのきもの姿。美しさとは、なんであるのか、考えさせられた素晴らしい番組でした。

桃紅さんの作品、きもの、桃紅さん自体が同じ美意識の一直線上にあり、アーティストの魂を感じました。

 

あこや

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