奄美大島への旅〜本場大島紬探訪〜 その⑨ A trip to Amami Oshima

大島紬 制作工程④《染色(テーチ木染・泥染)》

絣筵を染色していきます。テーチ木染で染めたあと、泥染めしていきます。泥染をすると綺麗な茶褐色~黒色に染まっていきます。(もちろんどんな色の織物を作るかにもよって染め具合は加減されます。)

こんな絣筵を見せていただきました。真っ黒~。黒い中に黄色や赤などの縞模様が見えますね。これは先が細くなった染料が入ったチューブで染料を注ぐように染めるのです。

このあたりから、意味がわからなくてみんなが混乱し出し(笑)、必死に解説してくれる南さん。

絣筵は全体でこんな風につながっています。フラダンスのスカートみたいな状態。それぞれがそれぞれに図案を担当している絣筵です。

ここから、絣筵の綿糸をとって全体をほどき、糸にしていきます。この作業が見てて、非常にめんどくさそうだった。。。汗

 

大島紬 制作工程⑤《準備加工》

こうしたキリのような道具をつかってほどいていきます。「目破り」と言う作業です。

織る人へ絹糸を渡す前に最終的な糸の整理や準備をする作業です。染めた絣筵の木綿糸を全て取り除き、1本1本の糸の状態にし、図案のとおりに並べます。絣模様に色を付ける場合、図案に合わせて色を挿していきます。

時には、こんな風に、足の指も上手に使って絣筵をほどいていきます。すごい上手!

これがほどいた絣糸です。

点々と糸が染まっているのがわかりますよね。こうして図案通りに染められた一本一本の糸があって、はじめて大島紬を織る準備が出来るのです。

絣糸を図案通りに並べていきます。

私はこうした工程を拝見していて、「織る」作業というのはほんの一瞬で、それまでの準備がなんと途方もないのかと、気が遠くなりました。。。だって、まだ織ってないんですよ。絣糸がやっと完成したところです。大変な作業です。

 

つづく。

 

あこや

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