奄美大島への旅〜本場大島紬探訪〜 その④ A trip to Amami Oshima

テーチ木染め

大島紬の特徴の1つ、泥染め。その名の通り、泥で染めていきます。泥で色が染まるの?とお思いかもしれませんが、天然の染色法の一つなんです。

ただ、泥単体では染まりません。泥染めの前に、テーチ木(車輪梅)染めという工程が必要です。

この大きな鉄製のかごにたくさん入っているのがテーチ木。これを大きな鍋に入れ煮ることによって染料を煮出していきます。上の写真は、煮出しが終わったテーチ木。

テーチ木に含まれているタンニン酸色素と泥田に含まれている鉄分とが化学結合することによって、色落ちがない深く渋みのある黒に染まるのです。

これがテーチ木。車輪梅です。

この幹や枝をチップ状にしたものを染料として煮出して使います。

さあ、私達もテーチ木染めに挑戦です!

一緒に作業しているのは、金沢から参加していたゆきちゃん。ゆきちゃんは、こうした勉強会でよく一緒になるのですが、きもの産業について大学院で勉強している頑張り屋さんです。

じゃぶじゃぶテーチ木の染料の中で泳がせているのは、前回の記事にあった自分で絞ったストール。

真っ白だったストールが、はじめはオレンジ色、徐々に茶褐色に変化していきます。生地に染料が入っていくように、しっかり揉み込んでいきます。これを何回も何回も繰り返して色をしっかり生地に染めていきます。

天然の染料だから、手は荒れないんですって。

 

いよいよ、泥染め!

さあ、テーチ木染めが終わったら、次はいよいよ泥染めです!

こちらが夢おりの郷にある泥田。

ゆきちゃんは着物を着ていたのに、泥田に入って泥染めを体験していました!

泥に入れてじゃぶじゃぶと染めていきます。

テーチ木染め⇒泥染め、という工程を何度も繰り返す事によって、大島紬独特の渋みのある黒へと染まっていきます。

私は、泥にタッチだけさせてもらいました。(笑)ここまで来たけど、準備が悪くてさすがに泥田に入るのはあきらめました。

私たちのストールは1工程でおしまいだったので、泥染をして水で洗った状態がこちら。

絞っていた輪ゴムやチューブを外して、完成したのがこちらです!

綺麗な茶色に染まっていました。

1回の泥染だとこれくらいの色になるんですね。泥染め体験、楽しかった!

 

つづく

 

あこや

 

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