はぎ入れ 大島紬

今日は、大島紬の話。

この写真の大島紬の話ではないのですが。。。
※これは、祖母の泥大島。すっごく素敵なんです。

9月に仕立て直しのお願いをしていた大島がいっこうに上がってこないので、悉皆さんに電話をしてみると。。。

「はぎ入れの生地を染めたら生地がくたくたに薄くなってしまって。。。」とのこと。

はぎ入れ、というのは、身丈が出ないきものをカットし別の布を入れ足しこみ丈を出すことを言います。はぎ入れした生地は、きものを着ているとちょうど隠れて見えない部分にくるので、昔々からやられている手法です。

今回お願いしていたのは、母からもらった藍色が美しい大島紬。
昔の仕立てなので、その人の身長に合わせて反物をカットして誂えているらしく私の身長に合わせて仕立て直しするためには、はぎ入れが必要とのこと。母は158㎝、わたしは166㎝、という身長差。腕の長さも違うのであらゆる部分にお直しが必要なのです。

反物自体にはさみを入れるので、ましてや一度も袖を通したことのない大島ですし、
すごく悩みました。一度はぎ入れしてしまうと、後に羽織などに仕立て直すことが
出来なくなるからです。

しかし、藍の美しい大島に赤い花模様のとび柄という、可愛らしいものなので今のうちにたくさん着なければ!と悉皆の方のススメもあり、はぎ入れすることにしました。そのはぎ入れ用の大島紬の生地が、藍に染めたらなぜかペラペラのクタクタになってしまい、急遽生地からまた探しているので時間がかかっている、というのです。

はぎ入れは、主に端布を使用するのですが、大島自体のいい塩梅の端布自体が少ないのも遅れの原因だそうで。。。

でも11月頭には仕上がりますよ、と言われとても楽しみにしていたからかなりショック!

年内の仕上げは厳しいと言われてしまいました。

うんー。やっぱり仕立て直し万能のきものと言えど、難しい!

あこや

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