美しいきもの 木村孝先生 講義メモ「冬から春にかけての行事のきもの」
先日の美しいきものとNHKカルチャー共催 木村孝先生の講義「冬から春にかけての行事のきもの」。
受講生のほとんどがきもの姿でしたが、私も例外でなくきもので。
当日の私の装いはこちら。大島紬を着ました。
自分の着姿を自撮りするというのは、大変難しいですね(汗)
この装いについては、また追って記すとしまして、今日は講義の中で
先生がおっしゃったキーワードをメモしておきたいと思います☆
☆冬から春には、春らしい色を選択☆
先生のおすすめはグリーン。グリーンは、どんな色にも合う万能カラーで先生のお好きな色でもあるそうです。グリーンのきものを選べば帯は、紫、ピンク、茶どれでも合わせやすい。若い方は若草色など鮮やかな色味を選んでほしい、とのこと。
☆竹の文様は応用きく便利な柄☆
竹の文様は、季節にとらわれない便利な文様で、メインに描かれたきものを一枚持っていると重宝します。同様に、一見、季節を問われそうな梅なども、総柄の模様になっている場合などは
季節問わず年中着る事が出来ます。
ポイントは、図案としてデザイン化されているものなのか、写実的に描かれた文様なのか、
で判断するということ。
☆軽快な華やかクラッシックな訪問着こそ長持ちする一枚☆
流行の柄ものなどは、購入した時はいいけれど、長く着られなくなるのが常。
特に訪問着は、質がよく、華やかなものを勇気を持って選択する事。
☆古典柄もアレンジ次第で新しくなる☆
御所解(ごしょどき)など古くからある文様の定番。
エンジなどの地色に描く事が多い柄ですが、地色の工夫次第では定番の御所解も新鮮に!
例えば鮮やかなブルーなど、白い帯などと合わせるとよい。
御所解は、自分流に着崩したりせず、端正に着れることが大切。
☆染め帯にも様々な格☆
染め帯とは織り以外の帯を指し、染め・絞り・染めに刺繍、という3種に分類が出来、文様次第で格も変わります。3種の中でも刺繍がある帯は、手が込んでいて値段も高価、という意味合いからやや格上の扱いをされています。
☆お召は紬よりもドレッシー☆
お召とは、主に京都は西陣で織られる織物(関東では桐生が主)で、その昔京都では貴族、関東では将軍が召したことから由来すると言われています。お召は、長繊維(絹)を先染め織(糸を先に染めてから織る)したきもので、紋も付けられます。お召も、文様次第で格が変わるのですが、紬よりもドレッシーな存在といえます。
などなど、他にもたくさんのお話がありましたが、
先生が何度も繰り返しおっしゃられていたのは、
「きものは生活文化であり、時代によって変わるのが当たり前。
50年ごとにきものの着方は変化しています。
きものに関して知識がないから逆にとらわれ自由に着る事が出来なくなっているのです。
時代とともに自由に着れば良い。ただし、変えていい事とダメな事がある。
そこを認識してきものを楽しんでほしい。」
ということでした。
先生は、いまだに亡くなったお母様の紬のきものをお召しになるそうですが、
現在92歳の木村先生。お母様が紬を誂えた年齢を考えても、そのきものは100歳以上のきものです。
それが、まだぱりっと着られるというんですから、きものってすごいですよね。
先生から得たヒントを上手に活用してもっときものを楽しみたいと思います☆
あこや
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