青山八木☆冬講座「きもの、はじめの一歩」〜その②〜 An Aoyamayagi kimono lecture

講義メモの続きです。

■小紋のペアリング

小紋にのせる帯は、ある程度きちんとして見えるものを選ばれると良いでしょう。(八木さん)

大きめのあられ模様の小紋。なかなかインパクトのある小紋でした。これにのせたのが上は勝山健史さんの名古屋帯。下は縞模様が個性的な名古屋帯。きものの地色に合わせた同系色のコーディネートです。

一方、下の組み合せは、帯ときものの色にコントラストを付けたコーディネート。

一般的には、コントラストを付けるとカジュアルな雰囲気が楽しめると言われます。改まった雰囲気にしたい場合は、色味を押さえ同系色に寄せていくと良いようです。

次は、ユニークな木の年輪柄の様な小紋。

ヒョウ柄みたい〜と一瞬思ったけど(笑)、反物を縦にするとシュッとした感じ。お仕立てするとなかなか素敵になるそうですよ。桜の染帯と更紗の名古屋帯がのっています。一見、コーディネートが難しいのでは?と思ってしまったきものですが、実は合わせやすいお着物なのだそうです。

こちらは、津田千枝子さんの型染めをのせたコーデ。

八木さん曰く、型染めは染め小紋に合わないことが多いのだそうですが、津田さんのは不思議と小紋に合ってしまうの出そう!不思議ですね。津田さんの帯が人気なのは、どんなきものにもピタッとマッチしてしまう、からなのかな〜。

次は少しよそ行き感をだしたコーディネートを見てみます。

こんな帯をのせても。一気に華やぎますね〜。季節の帯や御所解の帯。よそ行き感がぐっと出ました。

さて次は、西陣の帯をのせてみます。さらにきちっと感が出ています。

一番上の、雪の結晶の刺繍帯は、ドレスアップ感もありますね!

次は出ました北村武資先生の帯をのせます。

この北村先生の帯は、金糸を使ったりしているわけではないので、袋帯と言っても、この手の小紋にも合わせられるんですね。

次は別パターン。

シュッとしたコーディネートです。
この様に、色んな帯がのっかるきものは、働き者のきもの、つまりコーディネートがしやすいきもの、ということなのだそうです。

次はこの様な小紋はいかがでしょう。

しけ引きの小紋です。
この小紋のすごいところは、反物に対して、縦に縞が入っているところ。つまりこれって、13mほどある反物に対して、刷毛で一気に線を引いていくと言うものすごい技術!で作られているのです。

しけ引きの小紋は、帯次第でカジュアルにもドレスアップにも使えるそうです。

次は、前回の講義メモにも出て来た江戸小紋のコーデです。
ちょっと光の加減が悪くて本来の色味と全然違うのですが、菊池宏美さんの江戸小紋。

実際はこのような綺麗なコラールピンク。
北山武資先生の帯がとっても合いますね〜。

このコーデにきものに一つ紋がはいっていたら、お茶席にもパーフェクトですね。

八木さん曰く、江戸小紋はコーディネート次第で非常につまらなくなってしまうこともあるので、あまり無難に納めてもダメなのかもしれないですね。今回ご紹介した様な江戸小紋の場合、きもの自体に格があるので、季節の染帯等を持って来ても、良くマッチするそうです。

季節の染帯ってカジュアルなんですね。確かに普段のお洒落感のある帯だな、という認識でしたが、カジュアルと言う印象もなかったので、なるほどな、と思いました。柄や帯自体の雰囲気によっても異なるでしょうね!

次は、地紋おこしの小紋のコーデです。地紋おこしというのは、地紋の上になぞって染めたもので、このきものは更に墨描き金彩があしらわれた唐草模様の小紋。

素敵ですね♪

このきものには、勝山健史さんの幾何学模様や中央アジアの柄の帯をのせてのカジュアルコーデ。

次は、ドレスアップバージョン。

名物裂や金彩が入った塩瀬の帯等、ドレス感覚に。

次は、グレー地に金彩で文様をあしらった飛び柄小紋。

これは、付け下げ風にも見せる便利な一枚。上の様な、御所解やしっかり刺繍の帯を合わせても良し。下のコーデの用に北村先生の帯を合わせれば、ぐっとシックに格がある雰囲気に。

今回の講義では、普段着にしか着られないと思いがちな小紋も、合わせる帯次第でカジュアルにもドレス使用にもなるコーデを教えて頂きました。

今回紹介された小紋は当然ながら八木好み。世の中にある小紋は、もっともっと様々〜。ある種、コーディネート難解!っていうものもたくさんあります。きものコーデは、きもの好きにとって永遠の楽しい課題!?ですね!


あこや

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