染織文化講座Ⅲ 染織家 築城則子先生「小倉織と色彩美」~その③~Noriko Tuiki’s Kokuraori lecture

【縞という表現について】

日本古来から言われる「縞」とは、本来は、「たて縞」のことを指していました。それが現代の日本では、縞と言えばたて縞もあれば横縞もさすと言うごちゃまぜの状態。実は英語では、きちんといい訳がされていて、縞=stripe(ストライプ)、横縞=border(ボーダー)。かつては日本でも横縞は「段」と呼ばれ、「縞 or 筋」と「段」で区別されていたのです。江戸小紋でいう「万筋」「千筋」などはたて縞をさす訳です。

【唐桟との違い】
館山唐桟や川越唐桟は、木綿の縞の織物という意味では、小倉織と共通していますが、縦横の比率が違います。唐桟は1:1、よって柔らかくきものになる。小倉織は経糸が多く3:1、丈夫ではあるがきものには向かない。張りがありすぎて、裃のようになってしまう。しかし、先生は、きものも着られるように工夫して小倉織を制作しています。

小倉織と言い切ってよいかは迷うところですが、糸を細くし、経糸を多く目の細かさ(密度感)と言う小倉織の特色を生かし、且つなめらかな着心地があるという意味では、木綿の縞のきものとしてはかなり良い出来ではないかと思う、とおっしゃられています。

【築城先生のバイブル】
哲学者の九鬼周造が書いた「いき」の構造は、築城先生のバイブル。この中にある、「永遠に動きつつ、永遠に交わらない平行線」「縞は粋というものを表す最大のデザインである」と書かれているこの言葉をいつも胸に刻んでいらっしゃるそうです。

さて、講義のあと、築城先生と少しお話しさせて頂くことが出来ました。ご一緒に。

ご自分で織られた縞のきものに、縞の帯を合わせて。素敵な色合い~~♪ 先生曰く、「縞×縞」は難しいとか、タブーとか言われるけれど、作ってる私が率先してコーディネートして着ないとね!ということで、縞同士の組み合わせ方のコツなどもお話しして下さいました~。

先生の帯。紺のような深緑色のような中に美しい縞がシャープに配列されていて綺麗~!

そして、さすが染織文化講座の受講生のみなさま。築城先生の帯をしていらっしゃる方が何人かいらっしゃいましたのでお写真とらせて頂きました。

こちらはすっきりと白地にブルーベースの縞が爽やかで美しい!深い藍色がきいています。

こちらは、なんと暖かい色合いでしょうか。縞でありながら縞を感じさせないほどのグラデーション!そして縞特有のシャープさよりも女性らしさが前面に出ているような帯です。表情が帯によって豊かに変わりますね。

さて、こちらは。

先生の縞縞ブランドのテキスタイルを使って帯を仕立てたという方!これはリーズナブルに先生のデザインが楽しめる帯ですね。表地と裏地を別のテキスタイルを組み合わせてリバーシブルで作ったそうです!素晴らしい!

今回の講座では、たっぷりと先生の縞に対する美学、作品作りに対するスピリットを学ぶことが出来大変有意義でした。ますます、先生のファンになりました!ありがとうございました。

 

あこや

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