秋の染織文化講座第3回目:友禅染 人間国宝 森口邦彦氏/小紋の形態変化についてby丸山伸彦氏(武蔵野大学)~その①~

染織文化講座の第3回目の今回は、友禅染の人間国宝 森口邦彦先生の講義でした。

とーってもお優しそうな森口先生。なんといってもハンサムな方だと思いませんか?笑
初めてお会いして、作品も間近に見させていただいて、やや目が♡でした笑

森口先生の作品は、その幾何学的なデザインが特徴で、一目で先生の作品とわかるもの。
美術館に収蔵されるレベルの作品なので、なかなか気軽に手にとる機会はあまりありません。

私自身も日本伝統工芸展で作品を拝見していた程度。今回、こうして先生のお話と作品を拝見することができ、貴重な時間でした。
最近では、なんといっても、三越百貨店の紙袋の新デザインを手掛けられたことでもご存知の方は多いのではないでしょうか。

先生がこの日お持ちになった作品2点。

美しいグリーンが印象深い作品。幾何学模様が規則正しく並びまるで大輪の薔薇を配しているように見えます。

六角形が重なり構成されているのがわかりますね。

先生の作品の特徴の蒔き糊の技法。細かい点の集積が表情を作り出しています。

講義の間、先生は何度も、「僕のきものは女性が着ると更に美しく見えるように計算し尽くされている」と語っていました。この美しいグリーンのきものが実際に着られるとどうなるか。。。

鈴木京香さんが雑誌で

お召しになった一枚。確かに!シャープな六角形が織りなしていた幾何学模様が女性の体に巻かれた瞬間、何ともやわらかな雰囲気に。北村武資先生の同系色の帯が素敵ですねー!
もうひと作品はこちら。

こちらは、森口先生がこだわる黒の作品。糸目糊で美しく浮かび上がった細かい線がシャープな印象の作品。

見て下さーい!この細かい蒔き糊の模様!そしてまっすぐな直線の美しさ。これ、先生も大変だけど、誂えるお針子さんもものすごく大変そう。。。こちらも着姿がこちら!

美しい!あのまっすぐに浮かび上がっていた直線が胸元に現れ肩から胸を包み込む様な図柄に変身。

全て計算し尽くされた構成とは、、、先生の頭の中は一体どうなっているんだ。。。
作品を挟んで先生と♡

先生のレクチャーの内容については、
次回にまとめますね!

森口邦彦氏 略歴(コトバンクより)
1941- 昭和後期-平成時代の染色家。
昭和16年2月18日生まれ。
京都市立美大(現京都市立芸大)日本画科卒業後,パリ国立高等装飾美術学校でグラフィック・デザインをまなぶ。
帰国後,父森口華弘(かこう)に友禅をまなび,昭和42年日本伝統工芸展初入選。
44年友禅訪問着「千花」で工芸展NHK会長賞。平成4年芸術選奨文部大臣賞。幾何学文様をもち帰るなど友禅に新生面をきりひらいた。
日本工芸会常任理事をへて,14年同会副理事長。19年人間国宝。京都出身。

 

あこや

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