映画「阿古屋 揺るぎない愛、究極の美」 Went to see the movie Akoya starring Tamasaburo Bando

坂東玉三郎さんの映画「阿古屋 揺るぎない愛、究極の美」を観てきました。
やっぱり、名前(音)が同じなので、傾城阿古屋については、ついつい気になって上演されるときは、他人事でない気分に勝手になっています。笑



歌舞伎座からほど近い東劇という映画館で1月7日から上映されているシネマ歌舞伎で、2015年10月に上演された「壇浦兜軍記」の阿古屋の場を舞台裏も含めて撮影したものです。

「壇浦兜軍記」は、全五段の時代物で、鎌倉の源氏方に追われる平家の武将悪七兵衛景清とその恋人の遊君阿古屋との物語を描いています。

阿古屋の場は、通称「琴責め」とも言われ、景清の行方を問われる拷問として、琴、三味線、胡弓の三曲を阿古屋が自ら演奏するというのが、見せ場です。

この豪華な衣装!美しかった…

今回の映像では、この美しい舞台を支える裏方の方々にもフォーカスが当たっていて普段客からは見えないところが非常に面白かったです。玉三郎さんの高い要求に応えるべく、多くのスタッフの方々が動かれている姿に、ひとつの舞台を作り上げる醍醐味を感じました。

私は、実際にこの舞台を見たことはないのですが、現在、この阿古屋を演じることができるのは、玉三郎さんだけなのだそう。

その理由は、阿古屋を演じるためには、この3種の鳴り物を使ってそれぞれに曲を演奏しなければならないからなのです。この三曲が難しくて弾くことができる役者さんがいない、玉三郎さんはおっしゃいます。この場は、曲を弾く阿古屋がメインで大きな動きがあったりするわけではない。曲を弾く姿で、奏でられた音ですべてを表現しなければいけない、難役ですよね。

玉三郎さんは、ご自分が生きているうちに若い役者さんでこの役をやる人が出てきてほしいとお話しされていました。

見てください、この表情。佇まい。どこからどう見ても美しい阿古屋がそこにいます。この阿古屋に、客席は酔いしれるのですよね。

女形にとって、この阿古屋という難役を演じることは憧れ。玉三郎さんも例外ではなく、お父さまから20歳までに、女形の全てを学べというお言葉通り、毎日琴、三味線、胡弓のお稽古に通ったとか。

玉三郎さんの阿古屋は、この胡弓が特にいい、と言われており、本当に釘づけになってしまうほどの不思議な雰囲気を放ちながら観客を魅了します。

ああ、鬘、重そう…!この重い衣装をつけて、全ての所作を美しく決めるというのはどれほどの体力が必要か。玉三郎さんももう66歳。あと何度この阿古屋を演じてくださるのか。一度生で観てみたい。。。!

なかなか面白い映像でした。お時間ある方はぜひ。

 

あこや

3 Comments

  1. maeda noriko

    2017年1月15日 at 6:33 PM

    「」
    こんにちは。いつも着物にまつわる楽しい情報や知識など勉強させて頂いております。
    あのい、質問させて頂いて宜しいでしょうか?
    あこやさんのお名前なのですが、本当にとても素敵で、もし女の子が産まれたら付けさせて頂きたいなあともう長いこと憧れています。どういう由来で名付けられたのか、ぜひ教えて頂きたいです!着物と関係なくて申し訳ありません。お手隙の時で結構ですのでどうぞよろしくお願い致します。

  2. AKOYA

    2017年1月15日 at 11:31 PM

    「」
    Norikoさん
    コメントありがとうございます。
    名前を褒めて頂き、光栄です。名前の由来は、はっきりとは私もわからないのですが、真珠が採れる「あこや貝」からとったと聞いています。私もとても気に入っている名前です♪

  3. maeda noriko

    2017年1月16日 at 8:53 AM

    「」
    お忙しいのに、お答え下さってどうもありがとうございます。嬉しいです!
    MISSにあくらさんとお出になってる頃から、あこやさんのお着物姿、本当にお美しいな~とずっとファンです。
    お名前、漢字で書かれても素敵なのですよね。
    本当にお名前とお人柄がピッタリで素敵♡
    これからもブログ楽しみにしております!

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