和装振興研究会の資料を読む~その②~ kimono Promotion Study Group report
先日発表された和装振興研究会のレポートの中身を見て行くことにしましょう。
レポートの構成としては、
Ⅰ. きものの歴史・現状認識
Ⅱ.論点①きものの新規需要開拓の為に何が必要か
Ⅲ.論点②地方創世に向けて、地域資源としてのきものの活用策を考える
Ⅳ.和装振興に対する提言
つまるところ、どうやってきものをたくさんの人たちに着てもらうか、ということが議論されているレポートです。レポートでは、きもの産業内における流通構造等の業界独自の問題がピックアップされていました。
ただ、そうした問題の議論の前に、ユーザーが一体何を考えているのか、ということをきもの産業界全体が正しく認識していくことが、何よりも重要だと思います。そしてそのために、何をすればいいのか、を必死に検討するということだと思います。
やはり、伝統を過去のものにしないためには「マーケティング」という考え方が必要なのです。※もちろん、国が責任を持って伝統技術を守るべきという側面はありますが、ここでは、衣・食・住の「衣」としてもきもの産業の活性化が問題になっているのだと認識しています。
読んでみました。
私にとっては、とりたてて新しい情報や発見はなく、長年きもの産業で問題と指摘されていることが、改めて細かく書かれているというような印象でした。
ですが、直近のユーザー調査は私にとってなかなか面白いかったで、少しですがご紹介しますね☆
きもの市場の概略は、昭和50年代後半をピークに激減の一途をたどっているのは皆様の予測通りです。まさにバブル時代、きもの業界も高級路線に特化し売上も生産量もうなぎのぼりでした。
今回の消費者調査は、今年の3月に全国の着物を着たことがある男女1万人を対象に行われたものです。ほとんどが女性からの回答です。
まず私が驚いたのは、こちらの結果。
きもの(浴衣を除く)を年に数回着るかという問いに対して、一番多くYESと答えていたのが20代だった!というのです。
これは私の実感値としてなかった結果なので大変驚きました。更に、40代が最も少なかったという事実。逆なら納得でしたが、これは意外な結果でした。
皆さんはどう思われましたか?
私は、30,40,50代の方がきものをエンジョイしているイメージが強かったのですが。
ただレポートを、読み進めますと、きものを着る機会についての質問で、結婚式などの冠婚葬祭が断トツトップに来ています。
お年頃の20代の方は自ずと出席する機会も多いわけでこうした結果に繋がるのかと理解しました。
つづく。
あこや
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