サザエさんのきもの Sazae-san’s kimono

我が家には、古いサザエさんのマンガ全集のようなものがあります。「長谷川町子全集」。父が好きで、サザエさん以外にも昔のマンガが沢山家にはあります。笑

サザエさんは、もちろん小さいころからTVアニメは観ていましたが、マンガのサザエさんはまた違う面白さ。全てが4コマ漫画で、いまだに時々読んでしまうほど、大好き!

サザエさんは、終戦後まもない磯野家の日常を面白おかしく描いた九州のローカル新聞の連載漫画でスタートしました。疎開している福岡が最初の舞台でしたが、まもなく東京へ戻り、高度経済成長期を背景にした磯野家を朝日新聞で描き続けて大ヒットした作品です。昭和20年代からの日本の一般市民の生活が、マンガを通して理解できるという楽しさが、私には新鮮でした。

先日、ふと手に取った長谷川町子全集5巻のサザエさん。この絵、本当に愛らしい。表紙には、作った料理のお味見をサザエさんがわかめちゃんにさせているというヒトこまが描かれています。

よくよく見ますと、いかにも昭和な台所の風景が垣間見れます。

お釜で炊かれるご飯の横にはお櫃があって、床には大きなお醤油とお酒の瓶が置かれていますね。壁には火の用心の張り紙に、手ぬぐい(ふきん)が引っかけられています。タマがじーっとお箸の先を眺めていますね。幸せな日常と感じます。

そして、きものを着たサザエさんの横には、きものを着るわかめちゃん。

サザエさんのきものは、白地に鮮やかな藍色の市松模様にカラ―バーのような立涌柄の帯!なんて鮮やかで目がチカチカするような組み合わせ!たすき掛けした袖からは、たらこ色の長襦袢がちらり!腰には水玉のエプロンをして、足袋はあずき色。マンガのイラストといえ、なんとも楽しい取り合わせです!ポップです!

わかめちゃんはというと、大きなお花が描かれた真っ赤なきものに黄色い兵児帯!子どもらしい可愛いコーディネートです。

まだまだ、きもの姿が日常だった風景。TVアニメの波平さんとフネさんはいまだに自宅ではきもの姿ですが、マンガの中では、サザエさんをはじめ多くの登場人物がきものをよく着て登場しています。

こちらは別の表紙。今の季節にピッタリ。サザエさんもわかめちゃんも浴衣姿。白地の浴衣ってやっぱり可愛いな~☆

マンガを開けば、お歳暮の時期に、新巻鮭を持ってお世話になった人を訪ねる風景や、停電がしょっちゅう起こったり、ご近所にごはんを借りに?行ったり、大気汚染が深刻だったり、きものや洋服も自分の家で仕立てていたり、なんだか懐かしい景色がそこにあり、心がほっこりするのです。

私は実際に体験はしていないけれども、この時代、なんだかいいなぁ、と思わずにいられない今日この頃。きものに関しても、日常着から徐々に非日常の衣服になっていく変遷も見ることが出来て、非常に面白い文献?!です。笑 洋服姿に足袋だけは履いているというユニークなスタイルが見られるのもこの時期ならでは!?洋服で下駄をはいて買い物に行く、今では本当に見られない風景ですね。

The Sazae-san, the most popular manga in japan, is so interesting that we could know Japanese old habit from after WWⅡ. We can find many characters in Sazae-san wearing the kimono in a daily life and Sazae-san’s wardrobe in the cover of the manga is amazing combination with blue-white ichimatsu pattern with very coloful tatewaku obi!!!

 

あこや

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