吉祥文様 宝尽くしについて

元旦に締めた名古屋帯は、「もち花に宝ちらし」というお正月にぴったりの柄でした。

宝の柄はおめでたい柄として縁起がいいとされ、きものではよく用いられるモチーフですが、
宝尽くしという柄について、お正月にちなみ触れてみたいと思います。

宝尽くしは、吉祥文様のひとつで、その名の通り様々な宝を集めた文様です。福を呼ぶ文様として祝いの場に適している上、なんとも可愛らしい雰囲気をもっているので私も大好きな柄です。

上記の写真を見ると、垂れ下がるもち花の中にさまさまな宝が見えます。
まずは、願いを叶えてくれるという打ち出の小槌。

そして隠れ笠(かくれがさ)。

隠れ蓑も一緒に描かれることも多いのですが、いずれも危険な事物から姿を隠し守ってくれるという意味があります。

そして、こちらは丁子(ちょうじ)。お料理などでも使用されるクローブですね。

平安時代、絹等と共に南洋から日本にもたらされたと言われていますが、夫婦円満・健康・長寿を表します。

分胴(ふんどう)。

秤で金の重さを量る時に使用する重り。富の象徴です。
如意宝珠(にょいほうじゅ)

なんでも意のままに願いを叶える宝と言われています。す、すばらいしい!これさえあれば。。。笑

七宝(しっぽう)

法華経でいうところのこの世の7つの宝だそうです。

金・銀・瑠璃(ラピスラズリ)・玻璃(水晶)・硨磲(しゃこ貝)・真珠・玫瑰(マイカイと読む。バラ科の落葉低木)を指します。

金嚢(きんのう)・宝袋(たからぶくろ)

財宝を入れる巾着袋のこと。

どうですか!?こんなお宝に包まれるお正月(笑)

この他にも、宝やくと言われる(鍵)、宝剣、巻物や軍配などが散らされ宝尽くしとなるわけです。
宝尽くしをモチーフにした着物や帯を1枚もっていると、お祝いの席などに重宝し喜ばれます。

きものもそうですがファッションというのは自分のためだけではなく、その場にいる方達への敬意やおもてなしの気持ちの表れ。おめでたい時には、全身に宝をまとっておめでたい装いで楽しむことが大切です!

 

あこや

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