ボンジュールきもの、パリに行く⑫ bonjourkimono goes to Paris!


お昼ご飯をバールで食べた後、ホテルに戻る途中、憲法広場に出ました。


白と青の市松模様の旗が出ていますね。バスクの旗。
これは、この日の深夜12時にスタートする年に1度の太鼓祭りに向けた準備なのです。

そう、私のたった1泊のサンセバスチャン滞在は、なんとこのお祭りの日に偶然にも当たってしまったというわけで、街中は普段とは少し異なる雰囲気が漂っています。

ランチで行ったバールが結構空いていたのは、夜中のお祭りの準備やそれに向けて体力温存して自宅で休んでいる人が追いのではないか、という推察(笑)。もちろん雨もあると思いますが。


街中にはこうしたお祭りにちなんだウィンドウディスプレイが多く見られました。シェフの格好をした人形が太鼓を叩いていますね。

こちらは、衛兵の衣装の様なものが飾られています。


スペインのバスク州の都市サン・セバスティアンでは、毎年1月20日の聖セバスチャンの祭日に「タンボラーダ」として知られる太鼓祭りが行われます。前日19日の夜、旧市街の憲法広場で市長がサン・セバスチャンの市旗を掲げると、なんと24時間街中に太鼓の音が鳴らしながら、白いエプロンにコック帽のコック姿、兵士の衣装を着た人々が街をパレードするのです。


街中には、こんな銅像があるほど!この町の人たちにはとっても大切なお祭りなんだそうです。

タンボラーダの起源は、フランスのナポレオン軍に占領されていた19世紀初め、町の門の開閉合図のためにナポレオン軍は毎日太鼓をたたいて町を行進。それを見たコック達が手にもっていた水くみの樽を叩いて、フランス占領軍をあざ笑って真似をしたことが起源と言われているそうです。

すごく不思議なお祭り。


バスクの国旗です。ナポレオン軍をあざ笑ったお祭りというところが、自分たちの民族を大切にするバスクの人たちならではということでしょうか。

風が強くなってきました。


このビーチが夏は人でいっぱいになるんだそうです。くる季節によってサンセバスチャンのイメージがだいぶ変わりそうですね(笑)。

ホテルに戻って一休みです。



テレビをつけたら、バスク語専門チャンネルがやっていました。
そうなんです、こちらに来て驚いたことの一つに、バスク語が想像以上に共通語だったこと。本当にバスク人としての文化を守ろうとしてきた結果が今に現れていると思います。

現在の学校教育はバスク語で授業が行われ、スペインフランコ政権下でバスク語が禁止されていた世代(今の50代以上)はバスク語が離せない人がいる一方、若い世代はバスク語教育がしっかりしているので、スペイン語も両方自由に使うんだとか。町中の標識もすべて両方の言語で記載されています。

スペイン語を話す友人も、バスク語はさっぱりわからないんですって。世界で一番難しいと言われている言語だそうです。

休憩したら、お夕食を食べに、再びバール巡り開始です!


つづく


あこや

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