着物探訪☆沖縄・芭蕉布の旅〜その⑪〜

■ワークショップDAY3

ワークショップ3日目はやっと「織る」作業に入るのですが、その前に大切な一仕事。緯管巻き、と、撚り掛けです。

績んだ糸で棒を使って緯糸を繭状に。 (喜如嘉の芭蕉布組合のリーフレットより)



Ⅷ.管巻き&Ⅸ.撚り掛け

管巻き。これがチング巻同様に、簡単そうに見えて難しい。。。
緯糸の地糸には、撚りをかけず、手巻きします。「うんぞーき」という竹かごにいれた苧(糸)の上に、繊維がもつれないように小豆や米粒を乗せて根本のほうから糸を引き出していきます。上の写真のように、左手に持った管串の割れ目に糸をかけて留め、それを回しながら右手で糸を繭状に巻いていきます。撚りをかけない糸は毛羽立つのですが、この方法だと糸は常に繭状の玉の中から出てくるため、引っ張られて耳がつれることもなく綺麗に糸を引き出すことが出来ます。

次に行うのが、撚り掛けという工程です。経糸と経絣糸は毛羽立ちを防いで丈夫にするため、霧吹きをかけながら撚りをかけていきます。

「やま」と呼ばれる糸車で経糸に撚りをかける様子。(喜如嘉の芭蕉布組合のリーフレットより)


もちろん私も体験させてもらいました。撚り掛けの回数は、緯絣糸は3回程度、経糸は4-5回程度掛けていきますが、撚り掛け機の大きさなどによって多少加減していきます。

この作業で難しい点は、右手と左手にそれぞれ作業があり、同時に違う動きをしていくので慣れるまで混乱!(笑)右手で糸車の滑車をグルグルと回しながら、左手では管巻きから出てくる糸を均等に巻いて行くために、左手をいい塩梅に左右に動かす必要があります。今回私は3回程度撚りを掛けることにトライしたのですが、右手は滑車をグルグルグル3回回して、ちょっと戻して、またグルグルグル…左手は右手に合わせて、管巻きから引く糸の動きを補助するため上下に動かしていきます。

この糸車がグルグル回るときに、大きな音が部屋中に響き渡るんですね。カタカタといったライトな音ではなく、結構な重低音なのが意外でした。

撚り掛けの動画もこちらからぜひご覧ください。最初から30秒頃までが該当箇所です。⇒撚り掛け

撚り掛けがなんとか終わったころ、「染料ツアーに行く人集まってくださいー」の声!そう。喜如嘉の芭蕉布も芭蕉布独自のキナリ色のみならず、様々な植物染料で染めた糸で織る「煮綛(にーがし)」があります。その植物染料は、喜如嘉界隈に自生する染料がベースです。ちょっと山へ染料を取りに、、、なんてことが昔はあったのでしょうか。

実際、喜如嘉を散歩しながら、様々な染料を平良美恵子さんが解説してくださる染料ハンティングへ出発です!

つづく


あこや

Leave a Reply

CAPTCHA