神無月の京都旅~その①~京都迎賓館へ Trip to Kyoto


久しぶりの旅日記をアップしたいと思います。
先日、まだまだ暑い京都へ旅してきました。10月に入ったというのに連日30度越えという、秋はどこへ行ってしまったのか、という気候の中、充実の旅をしてまいりましたので、皆さまにもちょっと共有させていただきます♪

京都迎賓館へ

京都到着後、最初に向かったのは京都迎賓館。赤坂迎賓館に並び、京都にも迎賓館があったこと、皆さまご存知でしたか?


京都御苑の門をくぐりしばらく歩いていくと、京都迎賓館が見えてきます。


それにしても、なんという快晴!10月10日にもなろうというこの日、京都は最高気温30度という夏日。雨よりは嬉しいけれど、かなり陽射しも強くて体力が消耗しました。


到着♪
入り口の前には、このような看板が。こちらで体温チェックや手指消毒などを実施し、中へ入ります。迎賓館は、内閣府が管轄なんですね!


こちらが、迎賓館の正面口になります!
なんと美しい建築でしょうか!!青空とのコントラストで一層美しく感じます。

京都迎賓館は、完全予約制で希望者が見学をすることが出来るようになっており、この建物の地下で入館の手続きをして、正面入り口から入ることが出来ます。

実は、京都迎賓館が竣工したのは、平成17年のこと。今からたった10数年前。まだまだ新しい施設です。京都府、京都市、京都商工会の悲願で建てられたこの迎賓館は、海外からの賓客に対して歴史的・文化的も含めた幅広い対日理解を醸成するため、国の迎賓施設として建設されました。

もともと、公園だった場所なんだそうです!


正面玄関から見て、右側に来賓の皆さまが車で入っていらっしゃる門があります。ここから見える築地塀(ついじべい)を巡らせた品格ある和風の佇まいで来賓をお迎えします。日本建築の伝統的技法や形式が組み合わされて作られた教頭迎賓館、足を踏み入れた途端、心が落ち着く空間でした。

さて、こちらの椅子。いきなりディテールで恐縮ですが、館内はいるとすぐに聚楽の間とよばれるロビーとして位置づけられるお部屋があります。この椅子は、聚楽の間に置かれているもの。


この椅子、安楽椅子とよばれ京指物(京都で制作される桐製品など)の技能と有職織物を用いて作られています。美しいですね~。

次に見えてくるお部屋が夕映えの間。


ふかふかの絨毯と美しい壁画がお出迎えです。
こちらの間は、大臣会合などの会議や立礼式のお茶のおもてなし、晩餐会の待合として使用されるお部屋だそうです。

部屋の東西にある壁画は、日本画家の箱崎睦昌氏の下絵をもとに綴織りの技法を用いて制作された織物で、なんと縦2.3メートル、横8.6メートルという巨大なものです。


東側の作品は、京都の東にそびえる比叡山を月が照らす様を描いた「比叡月映(ひえいげつえい)」。そして、こちらの西側の作品は、京都の西に連なる愛宕山に夕日が沈む様を描いた「愛宕夕照(あたごゆうしょう)」です。


なにがびっくりしたって、この壁が可動式で、部屋の広さが自由自在に調節できるようになっていたのには驚きました。


部屋からは美しい中庭を眺めることが出来ます。なんて綺麗なんでしょう。
さて、次のお部屋は、藤の間です。


名前の通り、美しい藤が織り出された壁面装飾が!
こちらのお部屋は、京都迎賓館で最も多きはお部屋で、養殖の晩餐会や歓迎式典の会場として使用されています。


壁面装飾は、日本画家の鹿見喜陌(しかみきよみち)氏の下絵を元にこちらも綴れ織りの技法を用いて制作された織物。縦3.1メートル、横16.6メートルという巨大なものです。この大きさと美しさに圧倒されました。

たまたま、藤が入った帯をしていたのでお友達が写真を撮ってくれていました。


こちらは桜。
こちらのお部屋には舞台もあります。


御簾がかかっていますが、こちらでは、舞・能・や琴の演奏、雅楽などが披露されるそうです。

しかしながら、注目してしまうのはこの舞台に施された錐金(きりがね)。


人間国宝の故 江里佐代子の作品で、金箔と銀色のプラチナ箔を使用しています。金と銀が、互いの美の長所を引き立て合いながら、二つの色が交差するさまに、「人と人との出会いもそうありたい」との願いが込められているそうです。作品名は、「響流光韻(こうるこういん)」。凄い技術です。。。!


そしてこちら、舞台横にあった几帳。ちょっと写真がぶれてしまっていてすみません。几帳というのは、室内の間仕切りや目隠しとして使うもので、絹の薄織物の「紗(しゃ)」よりも薄い「羅(ら)」織物や漆、京縫い、組紐などの伝統技能が用いられています。何とも美しいです。


こちらは桐の間に向かう途中にて飾られていた人間国宝の喜多川俵二先生の几帳。もう色合いが好みすぎて、立ち止まって観察してしまいました。

さて、京都迎賓館ツアーはまだまだ続きます。
次は桐の間から見ていきます!


つづく


あこや

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