青山八木「まゆ織り工房 うずりん展 上原美智子 屋宜奈緒」へ行ってきました!

青山八木さんで21日から開催されている沖縄の染織家 上原美智子さんの個展へお邪魔してきました!

こちらが上原美智子さんです。

今回の個展は、上原さんのお嬢様の屋宜奈緒さんとの制作した作品が並びました。
上原さんの作品は、みずみずしく豊かな色合い、上質な素材と確かな技に支えられたオリジナリティ、と、八木さんもおっしゃるように、どの作品も繊細ななかにも確固たる哲学が凛と立っているような美しいものがたくさんありました。

上原さんと言えば、この立涌柄の帯を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ブランクーシーの彫刻みたい。

この立涌は特殊な道具を使って織ると、このような太いところ、細いところの連続模様が織り成されるそうです。

帯だけでなくきものもありました。特に、菱綾織の着尺は素晴らしく、八木さんの奥様がこの日もお召しだったのですが、光沢もあって、時が経つごとに着心地が良くなっているそうです。
夏帯も含めてたくさん素敵なものがあったので、是非みなさん足を運んでみてください。

この日、ラッキーなことが3つ!

上原さんが、「今日は、撮影から戻って来たあけずば織のストールがたまたまありますけど、見ますか?」と、おっしゃってくださったのです!

こちらが、あけずば織のストール!!綺麗~~!!

あけずば織というのは、沖縄の言葉で「トンボの羽」という意味を指し、その言葉の通り、昆虫の羽のように細い糸から成る繊細な織物。上原さんは、このあけずば織で染織作家として世界中から注目されていらっしゃいます。

やはり軽やかですし、セリシンを残した絹糸で織られているので張りがあり、巻いたときに美しい形を作ってくれそうです。また、自然の色で染められた格別な清々しさがあります。

そして二つ目のラッキーは、蚕が吐き出した3デニールという極細の絹糸で織ったというストールも見せてくださったのです!!!

一番奥にいらっしゃるのが、この途方も無い提案を上原さんにされた養蚕家の方、中央 八木さん、上原さんと並びます。
上原さん曰く、織るのも大変だけど、蚕の繭から一本の吐き出した状態の糸を引くことの大変さ!想像もできません!この挑戦をされたのは、世界でただお一人なのではないかと思います。

※左側のお客様が着ていらっしゃるのは、上原さんの菱綾織の着尺。美しいですよね。
持ってみますか?

と、気さくに触らせてくださったのですが、それはそれは軽さに驚愕するのと、きちんと持っただけでも暖かいのがわかるんです!蚕ってすごい!!!
まさに天女の羽衣といった感じです。

よーく見ると、絹糸がうねっているのがわかるかと思います。蚕から吐き出される糸は、八の字を描くと言われていますが、その時のうねりなのだそうです。つまり、吐き出された糸をなんの成形もせずに使用していることがわかります。

赤ちゃんの髪の毛よりも細くて柔らかいと言えば、皆さんに伝わるでしょうか。普段は、美術館でしか拝見出来ないものを、こうして触れさせていただけて感動でした!

そして3つ目のラッキーは、型染め染織作家の津田千枝子さんがご来店!!!!

四月末からの山梨でのグループ展のお知らせをこのブログでもさせて頂いたばかりでしたので、びっくり!お会いできて感激!あぁ、本当にこの方はチャーミングで笑顔が可愛い…。←失礼を承知

津田さんも、上原さんの作品をご覧にいらしたそうです。上原さんと津田さんという作家の方々に同時にお会いできるなんて、この日の私は本当にラッキーでした!

上原さんの個展は、25日まで青山八木にて行われています。

 

あこや

Leave a Reply

CAPTCHA