注染工場見学へ~その③~ tour of a dying factory for Yukata and Tenugui

ここから注染のコア部分を見て行きます。
工場の入り口には大きな水槽が!いよいよ型付けの作業です。



この水槽では、模様をつけていくための型紙を浸してしなやかにする作業をしています。

渋紙でも合成紙でも、十分に水に浸すんだそうです。
次に、水分を含ませた型紙は、鋲で木枠に固定します。

これが木枠。糸が張ってありますね。木枠には、生地を引っ掛けられるように鋲が出ているのが見えています。木枠に設置した型紙は、型付台に取り付けます。
型付けを行う板場には、職人と同じ数の型付台と糊を入れた撹拌釜が並びます。

これが糊!

大きい釜にたっぷり!この糊も昔は餅米を原料に使っていたそうですが、現在では、布海苔にベントナイトという粘土鉱物を混ぜて作った糊を使っているそうです。
防染力は餅米ほど強くはないそうなのですが、日持ちがし、扱いがしやすい、ということから、注染の現場では主流になっているそうです。

次に、この木製のヘラを使って糊を生地に置いていきます。ヘラ、大きい!!

はじめは台の天板、続いてその上に敷いた捨て布に試し置きしていきます。

この糊を、厚くもなく薄くもなく力を均等にして万遍なく置いて行くのが難しいですね。試し置きが終わったら、反物を繰り出し、本番の型付けが始まります。

木枠で生地を挟み、

糊を置き、

綺麗に糊が置けているかを確認しながら、

最初の面に糊を置いたら布を右側で折り返し、再び木枠を乗せてヘラで糊を万遍なくのばします。今度は生地を左側で折り返し、次の面に糊を置いて同じ手順を繰り返して行きます。この折り返しの作業が図柄がずれないように注意して作業をして行くのが難しいのだそうです。
こうして観音折をしながら、型付けを終えた反物は、捨て布で包み、糊落ち・糊移りが怒らないように大鋸屑(おがくず)をかけます。

板場は、型付け台の間がこうして大鋸屑で敷き詰められており、この板の上に捨て布で包んだ反物を置き、大鋸屑をかけて行きます。

大鋸屑をかけるなんて、誰が考えたんでしょうね!

さて次の工程は、注ぎ染めです。

つづく。

 

あこや

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