中村雀右衛門さんの歌舞伎ワークショップ~その③~ A Kabuki workshop with the 5th Nakamura Jakuemon

ワークショップスタート!

準備が整い、いよいよワークショップのスターです。

まずは雀右衛門さんからのご説明。

まずは、カツラをかぶる事が前提のため、羽二重を頭に装着します。女形は目釣りとも呼ばれ、これは数回使うと捨ててという消耗品だそうです。

こちらが今回の白塗り体験モデルのお一人。

京純さんに顔を手でペタペタとたたかれているようですが、これはなんと、鬢付け油を顔に塗っているところです。ニベアを使う方もいらっしゃるそうですが、これから塗る白粉は水性のため、顔に油を塗って定着を良くするためのもの、なのだそうです。

いわば、化粧下地ですね。

これが、白粉です。

放っておくと硬くなるので、毎回練り直して使うのだそうですが、この練り直しの仕事も大切なお弟子さんたちの仕事だそうです。

この刷毛で、顔全体に白粉を塗っていくのですね。

白粉を塗る前に、眉毛をつぶすという作業に入ります。これは、鬢付け油を濃縮したろうそくのような固まりを眉毛に塗って消し、その上からドウランを塗って眉毛を完全に消します。この方が様々な表情が描きやすいからなんだそうです。

役者さんによっては、まゆを剃ってしまってない方もいますが、そうでない方はこのような方法で毎回消すんですね。

さあ、眉がドウランでけされ、いよいよ白粉の段になりました。まずは鼻筋にひと塗り。なんだかこうした手順も、女性がファンデーション塗る時のやり方と非常に似ていますね。これは、鼻筋を際立たせてみせるためのハイライト効果なのだそうです。

モデルになった皆さんが口々に「いい香りがする」とおっしゃいます。

雀右衛門さんが使っている白粉はウテナ化粧品さんが出していらっしゃるものだそう。刷毛でリズムよく顔全体に白粉を延ばした後は、大きめのスポンジで上からタッピングして、顔になじませていきます。これも女性と同じ!

わかりやすいように、動画も撮りましたので、ちょっと見てみて下さい。

豪快に塗っていきますね〜!

さて、これでベースとなる白塗りが完成。ここから様々な化粧を役柄ごとにつけていきます。

 

つづく

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