染織文化講座「江木良彦 きものファッション実技編~その②~」 kimono lecture by Yoshihiko Egi

さて、江木良彦先生によるきものレクチャー後半は、着付けのデモタイム!

今回、デモのモデルさんをやらせて頂くことになり、大感激!
女優さんや舞台に立つ機会でもなければ、江木先生に着付けて頂くことなどない、と思っていたので本当に貴重な機会でした!

デモ中の写真はないのですが、先生に着付けて頂いた体感をレポートしますね。やはり仕上がりが本当に美しくて、自宅に帰ってからももったいなくて着替えたくなかったくらいです(笑)色んな角度からの写真を見ていただければと思います。

デモの内容は、長襦袢を着せるところからスタート。衿合わせは丁寧に左右を確認しながらふんわりと合わせていきます。

一言アドバイス
半衿は、衣紋のあたりにシワが寄らないように留意して、縫い付けるべし。

先生の所作はとにかく丁寧、そして、どこにも力が入っておらず、ただ触れているだけのようで、とても不思議な感覚がしました。長襦袢を着付けたらきものですが、先生、ピンチなんか使わない!(笑)やっぱり固定観念に縛られているな、私、という気持ちにさせられます、

一言アドバイス
長襦袢は、伊達締めで押さえた後、袖付けの後ろ側を少し引っ張り上げてあげると、腕が上げやすくなる。

腰紐を締めます。先生の加減具合を興味深く見ていましたが、全然締め付けられる感覚がない。。。腰紐の結び目は、おはしよりから見えたりすると撮影などに支障をきたすので、我々は後ろに結びます、とおっしゃり、ちょうど腰骨の後ろに回ったあたりに結び目を作っていらっしゃいました。

衿合わせも丁寧~。所作が優しい~。

先生は普段一重上げをし、胸下あたりに腰紐を結んだ後、おはしよりを美しく出す為におはしよりの形や長さを調節し、その上から伊達締めでおはしよりを押さえるように結んでいるそうです。(振袖の時の様な感じですかね)

一言アドバイス
おはしよりの形を整える際は、前のみならず後ろも整えておく。

帯です。私は普段帯を結ばずにお太鼓をするやり方ですが、先生はひと結びをしてからお太鼓を作られていました。帯も要所要所ぐっと締まるのですが、全体的には軽く締めている感覚。でも、帯の下線部分がきゅっときつく締まっているのはわかり、上線付近はゆるくなっているので着ている方は楽!特に驚いたのは、帯枕ですが、これも全然きつく締めていない、、、。また、帯枕の結び目を帯の中に特にぐっと押し込むということもない。それでも何とも言えぬ安定感。すごい!

一言アドバイス
年齢で着付けを大きく変える必要はないが、帯の位置は、年齢を重ねたら下げめに締めると貫禄がでて落ち着いた雰囲気になる。

帯揚げも、私たちは三つ折りをきっちりしなきゃと意識しがちですが、なんてことはない。結構ぐちゃっと自然な感じで結び帯の中へ。これも枕の結び目の上に乗っける程度。でも、仕上がり美しい★

75歳の江木先生のしなやかな力加減でこんなに美しく着付けが出来るのだから、いかに私は普段力任せな部分が多いかということを痛感しました。

それから、先生の秘密兵器?!ドーランを落とす時に役者さんが昔使っていたというツゲのヘラの様なものできもののシワをのばしたり、帯揚げの端を帯の中に入れる時に使ったり、という技も見せて下さいました。みるみる美しく仕上がっていきます。

江木先生の着付けを実際に体感できたことは、森田先生に続き、またまた勉強になりました!貴重な機会をくださった染織文化講座に感謝~~(*≧艸≦)

I was so lucky that I joined the kimono dressing demonstration by Mr Egi. His magic made me perfect look and I really appreciated the association gave me such a wonderful chance!

 

あこや

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