染織文化講座「唐桟織見学と長板中形染体験」~その②~ 館山唐桟織 Tozan-ori by Yuhu Saito

館山の唐桟織が広く世に知られるようになったのは、齋藤裕司さんのおじいさま2代目の豊吉氏の時代。豊吉氏の技術が、当時民藝運動で有名な柳宗悦に認められたのがきっかけだそうです。

昭和29年に唐桟織製作技法保持者として、千葉県の無形文化財に認定されました。昭和59年には、千葉県の伝統工芸品に認定されています。

齊藤裕司氏による、館山唐桟の講義の始まりです。

こちらが先生が使っている織機。

まずは、唐桟織に欠かせない、様々な色に染まった糸をその染料と一緒に見せて下さいました。メモがなかなか取れなくって、うっすら記憶をたどって書き記します!

これは、漢方薬にもなるヤマモモ。

こちらは、カテキュー。タンニンを含有する植物の樹皮から抽出したエキス。

こちらは、夜叉五倍子(やしゃぶし)。媒染などによって染まる色が変わってきます。


ゲレップ。メキシコなどに生息する樹木。もう日本に入ってこなくなってしまったそうで、これに代わるものを検討中だとか。

こちらは、お歯黒にもなる五倍子。鼠色系の色が出ます。

コチニールです。昆虫です。昆虫からこんな綺麗な紫色になるなんて。毎度驚きです。

こちらは、美しい藍のグラデーション。左から甕覗(かめのぞき)、浅葱(あさぎ)、縹(はなだ)、紺、納戸だった気がします(汗)

こちらは、茜で染めた糸達。左半分が日本茜で染めたもの。右半分は西洋茜で染めたもの。発色が異なるのがおもしろいですね。

こうして染められた糸が、この織機にかかり、唐桟へと織られて行くのです。

唐桟織は主に80番手から120番手の細番手の木綿糸(木綿は絹と逆で番が大きくなる程に細くなる)を使い、織っていくのですが、下記がその糸の細さ別の見本帳です。
柄に関しては、この見本帳をもとに基本は織るので、新柄などはあまりつくらないのだそうです。伝統的に伝わる柄を基本は織り続けているのだそうです。
縞ばかりかというとそうでもなく、このようなヤシラミっぽいものも。唐桟織では、ヤシラミとは言わず、別の名前があるようでした。失念しました。。。

こんな柄も。

次は、実際に糸を染める現場を齊藤先生が見せて下さったのでご紹介します。

 

The yarn of Tozan-ori are dyed with natural substance such as frowers, leaves, bark and incsects.
This textile is accredited as inmortant intangible cultural property by Chiba prefecture.

つづく

あこや

 

 

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