着物探訪☆沖縄・芭蕉布の旅〜その④〜
■ワークショップ DAY1
ワークショップの初日。大体のスケジュールはこーんな感じでした。
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初日から、刺激がいっぱいすぎて、終了時にはなかなかの疲労感を持って、宿に帰ったことを思い出します。(笑)
このスケジュールを見て頂くと、今回のワークショップが単純に織りの作業だけを体験するという類のものではないことがわかっていただけると思います。
■芭蕉布の制作工程
芭蕉布にとって、織り作業は全体の工程のたった1%に過ぎない、と言われます。どういうことかというと、織りに入るまでの工程が、ながーーーいのです。つまり、糸を準備するまでが残りの99%を占めるといっても過言ではありません。
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Ⅰ.芭蕉布作りは、畑仕事から
芭蕉布の場合、作り手には、原材料となる糸芭蕉の栽培という、大命題があります。野生の糸芭蕉は、繊維が太くて硬く、芭蕉布作りには向いていないため、喜如嘉の芭蕉布では、糸芭蕉の栽培を行っています。
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糸芭蕉って、こんなに背が高いんですよ。ジャングルみたいでしょう!?
ここは、組合の畑。作り手が庭や畑を借りて自分が織る分の糸芭蕉を育てる、といった状態から、組合では、高品質な原材料を安定的に確保するために、758坪の糸芭蕉の畑を所有し、日々のメンテナンスを行っています。広い!!
つまり、農業がまずありきの織物だ、ということです。農作業の比重がことのほか高い。ここで質の良い糸芭蕉が育たなければ、細く美しい糸を作り出すことは難しくなる。組合の皆さんのお話を聞けば聞くほど、皆さん糸芭蕉作りのことは常に悩みのタネ。「芭蕉布保存会」としては、どうしたら昔のような糸が採れるのか、、、!栽培方法の試行錯誤は日々続いているようです。
養蚕の現場もそうですが、あれは酪農と農業がミックスでそれはそれで重労働。宮古島も、苧麻の糸の確保は織り手の死活問題。良質の糸の確保はどの産地でも大問題なんですよね。
Ⅱ.苧倒し(うーとーし)~苧剥ぎ(うーはぎ)
糸芭蕉のどの部分を糸にするのか、というと、茎。茎の品質を良く均一にするために栽培のポイントになるのは、 葉、芯を切り落とす「葉落とし」と、繊維を柔らかくする「芯止め」を何度も行うこと。これにより、茎の太さが一定になり、柔らかい繊維の糸となり、太ささや質にムラが出るのを防ぎます。
芭蕉とその繊維を苧(うー)と呼びます。よって、糸芭蕉を切り倒すことを苧倒しと言います。さて、糸芭蕉を切り倒していきましょう。
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大き目の鎌でザクっと!こうやって一本一本切るんですよ。。。手作業で。。。
着尺の反物1枚を作るのに、約200本の糸芭蕉が必要といわれます。そして、糸芭蕉は栽培から収穫まで3年もかかる。。。
どんだけー!!!
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根から切った糸芭蕉の使用したい茎部分のみカット。結構な長さです。
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鎌で切った瞬間、ビューッと水分が茎から溢れ出す程の瑞々しさ。切り口の断面を見ると、タマネギみたいな感じ。そしてここから、苧剥ぎに入ります。
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切った幹の切口は20数枚の輪層になっていて、中央ほど柔らかいので、パーツ別に1枚ずつ剥ぎながら、4種類に分けます。こうして専用のナイフを層(葉柄)の間に入れて20センチ切り込みをいれこれを手で茎から一気に剥がしていきます。口割という作業工程です。剥がした葉柄を表と裏に更に裂きながら分け、糸になる表側を括っておきます。
つづく
あこや
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