御召今昔【矢代仁】を学ぶ−その②– The Study of OMESHI
御召の種類
御召には、一体どんな種類があるのでしょうか。代表的なものをご紹介します。
①紋御召
文様のパターンを写した紋紙を用い、ジャガードなどの紋織機で織り上げた織物。単色で比較的地味なものが多い。無地っぽいものが多いため、フォーマル系の御召と言える。
②縫取御召
これは見てびっくりの御召です!文様の部分を金糸や銀糸、色糸などで刺繍のように織り上げられたもの。絵画のように多彩で複雑な文様が表現されます。柄次第でフォーマルな着物になります。
遠目で見ますと、まるで友禅で描かれたのかと何度も確認してしまいますが、こちらは矢代仁さんの縫取御召。
こうした細かい文様が全て織りで表現されています!
とんでもない作業です。絵の具で絵を描くだけでも大変なのに、織りで絵画に挑戦するなんて!
さあ、こちらの一枚もご覧下さい。お花見をしている貴族たちでしょうか。
ちょっと寄って見ましょう。弓矢を持った男性たちが描かれていますが。。。
細かいですよねー。これを織ってるなんて、一体どうなってるの!? 生地の裏側がどうなっているのか気になりめくってみると。。。
きゃーーーー(笑)
なんか、漫画みたいになってるw
分かりますか?表から見た時左側にいる人物の裏側は、上の写真では右側。沢山の色糸を使っているのがよくわかりますね。
縫取御召というのは、見てのごとく、御召の最高峰というか非常に手がかかった貴重なもの。御召は基本的に普段着ですが、その昔の女性たちにとって、縫取御召は今で言う「付下げ」みたいな感覚があったそうで、お茶会に縫取御召でおでかけ、なんていうのは憧れだったようです。
いまだに、縫取御召の制作が出来る矢代仁さん、すごいですね!
つづく。
あこや
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